ソーラーカーポートとは、屋根部分にソーラーパネルを用いたカーポートのことです。従来の駐車スペースを維持したまま上部空間を有効活用できるとして、近年導入が増えています。ここでは、ソーラーカーポートについて知っておきたい基礎知識をご紹介します。
ソーラーカーポートを導入することで、電気代削減&電力の自家消費を実現できる、利用者や従業員の満足度アップが期待できる、企業ブランド価値の向上、ESG経営が実現できる、資金調達がしやすくなるなどさまざまなメリットが得られます。
こちらのページでは、産業用ソーラーカーポートのメリットをご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
ソーラーカーポートの導入には、環境省による「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」を活用することができます。要件を満たすことで、対象経費の1/3、1億円までの補助金を受け取ることができます。
また、地方自治体の中には、地域の状況に合わせて独自の補助金制度を実施しているケースがあります。国の補助金制度と併用することも可能なので、各自治体情報をこまめに確認をするようにしましょう。
参照元:環境技術普及促進協会(PDF)(https://eta.or.jp/offering/23_04_shin1/files/03_4hd_koubogaiyo_1.pdf)
耐用年数とは、ソーラーカーポートを資産として計算できる期間のことです。「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって定められています。ソーラーカーポートの耐用年数は15年ですが、カーポートの上に搭載する太陽光発電装置の法定耐用年数は17年です。
耐用年数と寿命は異なります。寿命はカーポートや太陽光発電システムについている保証年数を目安にしてください。
参照元:エコ発電本舗(https://www.taiyoko-kakaku.jp/archives/1078721.html)
参照元:国税庁(PDF)(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf)
ソーラーカーポートの価格相場は、ソーラーカーポート1基(駐車スペース2台分)あたりで約100〜150万円です。金額はサイズや太陽光発電システムの出力などによって異なるため、正確な金額は見積もりで確認してください。導入費用は高額ですが、発電した電気は無料で使用でき、月々の電気代を大幅に削減することが可能です。
また、補助金を活用すれば、費用を抑えて導入することができます。
参照元:外構・エクステリアパートナーズ(https://www.gaikouexterior-partners.jp/contents/4724#back)
カーポートの工事は、基礎の施工法によって「一般基礎(コンクリート)」「H鋼基礎」「キャストイン工法」の3種類に分けられます。特に多いのが、キャストイン工法です。キャストイン工法とは、地面に大きな穴をあけて、杭を差し込んだ周りをコンクリートで固める方法のこと。
地盤の状態に関わらず充分な強度を得られる上、短かい工期で設置することができます。
ソーラーカーポートは、建築基準法において建築物に分類されます。そのため設置を行いたいと考える場合には建築確認申請を行うことにより、建築基準法や関連法規に乗っ取っているかを確認します。ただし、この申請を行う際には多くの書類を用意する必要があることに加えて内容も複雑であることから、設置業者などへ代行を依頼することがおすすめといえます。
従来のソーラーカーポートは積雪に対応した商品が少なく、豪雪地帯では導入を諦めざるを得ない方が少なくありませんでした。しかし近年は、さまざまなメーカーが積雪対応のソーラーカーポートを販売しています。製品を選ぶ際には、耐荷重性能や柱の本数、保証内容をしっかりチェックしましょう。
ここでは、積雪地域でソーラーカーポートを導入する際の注意点についてご紹介します。
2025年に利用可能なソーラーカーポート向けの補助金・助成金について詳しく解説します。対象設備や助成額、応募条件、公募期間など、最新の情報を網羅し、申請のポイントも紹介。産業用ソーラーカーポートの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにすることを「カーボンニュートラル」といいます。これは地球温暖化の進行を防ぐことを目的とした国際的な取り組みですが、日本においても「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」を目標として、さまざまな取り組みが行われています。
建築確認申請は、建築物が建築基準法などに適合しているかを確認する制度です。屋根があり地面に固定されたカーポートは建築物とされ、一定条件下で申請が必要になります。特に太陽光パネルを設置する場合は、構造の安全性や耐風性など法的な確認が重要です。
ソーラーカーポートを防火地域や工業地域に設置する際には、DR認定(飛び火認定)を取得したパネルを使用することが求められます。
これは火災時の飛び火による延焼を防ぐ性能を証明する制度で、認定を受けることで不燃材料として扱われ、建築基準法上も安心して導入が可能となります。
ただし、製品ごとに認定の有無が異なり確認も複雑なため、導入前には施工業者やメーカーに相談し、確実に認定済みパネルを選定することが大切です。
ここでは、企業向けに産業用ソーラーカーポートを提供しているメーカー20社の中から、公式HPに事例を掲載している業者を絞り込み、大規模・中規模・小規模という施設の規模に加え、信頼性・柔軟性・低コストと3つの要望別におすすめのメーカーを紹介します。
引用元:カケフ住建(https://kakefujuken.jp/)
別売り
(自由に選択可能)
引用元:ネクストエナジー・アンド・リソース(https://pd.nextenergy.jp/)
セット売り
(両面発電太陽電池モジュール)
【選定条件】
「産業用 ソーラーカーポートメーカー」とGoogle検索して上位表示される企業のうち、
公式HPやカタログに企業向け、産業用といった記載のあるソーラーカーポートを提供している会社をピックアップ。そのなかで、公式HPで確認できる情報を基に以下の要望別で各社を選定しました。
■大規模・信頼性=カケフ住建(100台以上の大規模施設の導入実績があり、環境省優良事例に掲載され建築申請代行が可能な唯一の会社のため)
■中規模・柔軟性=ネクストエナジー・アンド・リソース(11台以上の中規模施設の導入実績があり、公式HPに個別設計に対応している事例を掲載している唯一の会社のため)
■小規模・低コスト=サンエイ工務店(1台からの小規模施設に向けたバリュープランがあり、公式HPにある設置費用が一番安かったため)
(2023年10月5日調査時点)