駐車場に設置できるソーラーカーポートは、土地を有効活用できると注目を集めています。ここでは、商業施設の駐車場にソーラーカーポートを設置するメリットと、実際の導入事例をご紹介します。商業施設への導入をお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。
ソーラーカーポートを設置することで得られるメリットは、主に以下の7点です。
まず挙げられるのが、スペースを有効活用できる点。すでにある駐車スペースを利用するため、新たに場所を用意する必要はありません。「屋根に設置するスペースがない」「建物の耐久性に不安がある」といった理由から屋根にソーラーパネルを設置できなかった施設でも導入が可能です。
雨や雪の日に濡れずに乗り降りできるため、利用者の利便性や満足度も向上します。晴れの日に車内の温度上昇を防げる点もメリットでしょう。
また、発電した電気を施設で消費すれば、電気代の削減につながります。CO2排出量を削減できるなど環境に配慮した経営で、ステークホルダーの印象も変わるかもしれません。
EV充電器と連携すれば、顧客への新しいサービスや、従業員の福利厚生としても価値を提供することができます。
ここでは、環境省の「ソーラーカーポート等の新たな自家消費型太陽光等の導入支援事業に関する優良事例」に掲載されていた商業施設の事例をご紹介します。
引用元:D2ケイヨーデンツー(https://www.keiyo.co.jp/sdgsnews/ソーラーカーポートppa導入が環境省の優良事例集/)
千葉県八街市八街ほ734にあるホームセンター「ケーヨーデイツー八街店」では、敷地内の駐車場の一部に、車82台分のソーラーカーポートを設置しました。雨天時などのお客さまの利便性向上、平時における温室効果ガス排出の抑制、災害時のエネルギー供給などが目的です。土地面積1,050㎡、総発電容量は234kW。施設のCO2削減効果は年に147t、削減率は42%を見込んでいます。
注目は、初期費用ゼロで設備を導入できるPPA方式を採用している点です。afterFITが発電事業者となることで、初期費用を抑えて導入することができました。
災害時に店舗が停電した場合は、パワーコンディショナーをPOSシステム用コンセントや非常用コンセントとして活用する設計としています。
参照元:環境省「ソーラーカーポート等の新たな自家消費型太陽光等の導入支援事業 に関する優良事例」(PDF)(https://www.env.go.jp/earth/jireiー.pdf)
「しろくまカーポート」は、地面に反射した光や散乱光を取り込んで、両面で発電できる両面パネルを搭載しています。パネルを支える柱は後方のみなので、車の出入りがしやすく、ドアの開閉もスムーズです。
大きな特徴は、自社所有だけでなく、PPA方式で導入ができること。PPAとは、発電会社や再生可能エネルギー事業者と、電力を消費する事業者との間で結ばれる電力購入契約です。これにより導入企業は費用0円でソーラーカーポートを設置することができます。「できるだけ費用を抑えて導入したい」という企業におすすめです。
下記のページでは様々なソーラーカーポートの架台を調査し、種類・施工方法などをまとめつつ、おすすめの架台を紹介しています。
「施工のしやすさ」などで見る
ソーラーカーポート架台のおすすめ3選
ここでは、企業向けに産業用ソーラーカーポートを提供しているメーカー20社の中から、公式HPに事例を掲載している業者を絞り込み、大規模・中規模・小規模という施設の規模に加え、信頼性・柔軟性・低コストと3つの要望別におすすめのメーカーを紹介します。
引用元:カケフ住建(https://kakefujuken.jp/)
別売り
(自由に選択可能)
引用元:ネクストエナジー・アンド・リソース(https://pd.nextenergy.jp/)
セット売り
(両面発電太陽電池モジュール)
【選定条件】
「産業用 ソーラーカーポートメーカー」とGoogle検索して上位表示される企業のうち、
公式HPやカタログに企業向け、産業用といった記載のあるソーラーカーポートを提供している会社をピックアップ。そのなかで、公式HPで確認できる情報を基に以下の要望別で各社を選定しました。
■大規模・信頼性=カケフ住建(100台以上の大規模施設の導入実績があり、環境省優良事例に掲載され建築申請代行が可能な唯一の会社のため)
■中規模・柔軟性=ネクストエナジー・アンド・リソース(11台以上の中規模施設の導入実績があり、公式HPに個別設計に対応している事例を掲載している唯一の会社のため)
■小規模・低コスト=サンエイ工務店(1台からの小規模施設に向けたバリュープランがあり、公式HPにある設置費用が一番安かったため)
(2023年10月5日調査時点)